ほうかご百物語

ほうかご百物語 (電撃文庫)

ほうかご百物語 (電撃文庫)


「あなたの血をね、吸ってもいいかな」
夜の学校に忘れ物を取りにいった美術部の白塚真一は、突然妖怪美少女?と出会い
血を吸われそうになるが、妖怪研究家兼妖怪オタクの先輩の知識のおかげで難を逃れる。
その知識で正体を見破り、退けることに成功したのだが...
世界規模で探し回っても見つけられない美少女を前に真一は、
「モデルになってください」と叫び、その少女と、「いつか、必ず会いに来るから」と約束し
そしてその約束を果たしに美術部にきた「イタチさん」とのラブコメディ



この「イタチさん」や、妖怪オタクで先輩で空気を読んだ上で読まない「経島さん」
主人公で妖怪を呼び寄せる体質で美しいものに目がない「白塚真一」
あと生徒会長の「江戸橋」新聞部兼副会長の「新井」他。キャラが非常に魅力的であると思う。
特にイタチさんが表情を変えるたびの真一の反応がとても面白い。
個人的にはやはり「イタチさん」が好きなのだが、経島先輩や新井さんも捨てがたい。
普通妖怪物は、ほぼバトルの内容とか、なんかぎすぎすした雰囲気が漂うものなのだけど
「ほうかご」という名がついている通り,まるで部活の一環のように
ほんわりとぎすぎすした雰囲気を持たせずに問題解決まで持っていく部分は、
とても読みやすくてよかった。まぁ、勿論のこと戦闘もあるのだけど...


まぁあの尻尾を***したシーンの真一とイタチさんはとても面白かった。
あの慌てっぷりと真一を見ていると、もううっはうは(意味不明)
でも妖怪との戦いシーンではイタチさんは、格好良すぎる。
この時ばかりは、真一がヒロインではないかと疑うくらい、イタチさんは格好良かった。
そして最終的には、二人がとても格好良かった。


キツネ....あぁ確かそんなキャラもいたっけ


08年度の電撃大賞受賞作品。ということで買ったのだが
とても読みやすく面白いので、ぜひ自分で買って購読をお勧めしたい。
またオビの時雨沢先生のコメントにもあるように、
いわゆる萌えキャラが出る事は出るのだが、萌え路線に走ってはいないので
ここは(2回目だが)ぜひ購読してもらいたい。


設定がかなり根底までしっかりしているので、
個人的には続きを書いてほしいと思う。